ザンビアの結婚式、チランガムリーロに出よう!【世界一周10ヵ国目ザンビア リターンズ】

2018年2月17日



この度、ザンビアの結婚の儀式に出る事になりました。

先日お世話になった、ストリートチルドレンの家、ンサンサビレッジのムタレ夫妻の旦那さん、ジャスパーさん。
彼の妹さんが、この度結婚するそうで、私とJICAのゆきさんで、結婚の儀式の一つ、チランガムリーロに出席させていただく事になりました。


チランガムリーロとは、ベンバ族の伝統的な結婚の儀式の一つです。
まず結婚する際、新郎は新婦の家に牛もしくは、現金を納めます。
これは、どのアフリカ諸国も定番で、アフリカの人たちに言わせると「アフリカの結婚は金がかかる」と…

その後、友人達を招いて、キッチンパーティーをします。
これは、お祝儀の代わりに友人同士でお金を出し合い、新郎新婦の為に電子レンジなどの台所用品を買うのです。
それのお披露目の会が、キッチンパーティーです。

次に行うのが、今回行く「チランガムリーロ」。
今後は、新婦が新郎に料理をつくるので、新しいお嫁さんが一体どんな料理を作るのか、いわば、新婦の料理のお披露目会!
新婦が伝統料理を作り、新郎の家に持っていき、家族に食べてもらうことが、メインの儀式です。

結婚式は結婚式で、後日、教会などで別にやるそうです。

チランガムリーロは、結婚式に至るまでの前行事という感じです。



まさか自分の人生で、アフリカの結婚の儀式を体験できるとは

夢にも思いませんでした!

大変貴重な体験なので、レポートしたいと思います。



結婚式に出るので、久しぶりにお化粧!

やらな過ぎて、もう忘れかけていたので、やり方を思い出しながら…w


アフリカ入ってから、防犯もかねて、化粧は封印してたんですよね



まず、ゆきさんの家から、ムタレ夫人がいるンサンサへ


扉を開けたら、彼らが暖かくむかえてくれました。


一番小さい5歳のムソンダが


「マユミ~」


って言って飛びついてきました。

悶絶しそうなぐらい可愛かった…

世のお姉様にこれをやったら、確実に彼を養子にする事を決意するでしょう。


そして、今日の衣装を受け取り、着替えました。

本日の衣装はこちら!


左はチテンゲ、右側は普通のポロシャツです。


前と後ろ…


なんか文化祭のクラスTを思い出すクオリティ…

家族や親族はこれを着るのですが、特に絶対というわけでもなく、親族以外も着ていいそうです。そこらへんユルイのが、アフリカらしいw

着替えて、チランガムリーロへ向かいます。

車で移動して、到着したお家。



アフリカにしては、すごく大きく豪華なお家。ここは花嫁さんの親族のお家で、ザンビアの政党の党首のお家だそうです。

普通の一般家庭は庭に、伝統家屋の屋根付きスペースなどないです。


※注)これは家ではないです…



まずは新婦さんに挨拶。

新婦さんは、奥の部屋にデンッと座っていました。アフリカらしい恰幅のいい体型をした彼女は、とっても退屈そうで疲れてます。
その座ってるまるで、失礼ながらテディベアのよう。

えっ、マジでこの人結婚の儀式行くの?

本当にそんな感じです。
日本のように、ビシッと決めて、丁寧に対応することはなく、化粧をしながら笑笑

ユルいなぁ、アフリカ…

お嫁さんは料理を作る事なく、お客様の応対をするのが、役目だそう。
それも一日ではなく何日も…だから、お疲れのようです。


挨拶が終わって、外に出ると屋根の下では、お料理の準備。




大体20種類ぐらい料理作るみたいで、おば様方は朝4時から、お料理しています。




もちろん飲みながら笑笑

普段はお酒を飲まないおば様方も、今日は自由に飲んでもいい日。
ほろ酔いで大声で笑っていて、とっても楽しそう。


作りながらダンスも踊っちゃうw


ザンビア人で普段は謙虚で大人しいんですけどね。ゆきさんもこんなザンビア人女性は、初めて見たと言ってました。

一緒について着た、運転手は「これだから、チランガムリーロは嫌なんだ」とボヤいていました笑笑



ザンビアの料理の作り方は、大体3種類。それを具材を変えて、沢山の種類を作ります。


1.トマト、油、塩+サムシング

2.グランナッツペースト(ピーナッツ)、油、塩+サムシング

3.油、塩+サムシング



ほぼ、油と塩です!


しかも、油は入れれば入れる程いいという、成人病と仲良しこよしのメニュー。


そして、ザンビアでは、ありとあらゆる葉っぱを食べます。



カボチャの葉っぱから、スイートポテトの葉っぱ、ハイビスカスの葉っぱまで、彼らには食べれない葉っぱがないんじゃないかと思われる程、色んな種類の葉っぱを食べます。

これはスイートポテトの葉っぱ

有名な話で、白人はハイビスカスを見て、「キレイだなぁ」と思ったそうです。

ザンビア人は「美味しそうだなぁ」と思ったそうです。



文化ですね…

ちなみに、私はダイビングした時、「美味しそうな魚が泳いでるなぁ」といつも思っています。

ちょっと気持ちはわかるよ笑笑


そして、しばらくして儀式が始まりました。

先頭にいるのが、儀式の進行役のおば様。


彼女の口にはヒゲが


アップのおば様

ザンビアでは、ヒゲを生やした女性は幸福の象徴だそうです。


その後ろには、花嫁さん。花嫁さんのポロシャツは黒に金字で描かれていて、少し豪華です。
動画はこちら↓







時々地に伏せてますが、それは謙虚さを表す為です。

そして、火をつける為にマッチをする時も、コップを持つ時も一切手を使いません。


口でマッチを擦ってます。。



「旦那さんに服従します」という事を示しているそうです。

スワジランドもそうだったけど、やっぱり、アフリカはどこも女性の地位は低いんですねぇ…


その後は、その火を使ってザンビアの主食、シマを作ります。

まず花嫁さんが人々に、メイズ(シマ)の粉をライスシャワーのように振りかけます。




私の方にも、来て振りかけてくれました。
幸せを遠慮なく分け与えてくれたので、降りかかる粉から一眼レフを守るのに必死でした…w

そして、シマを調理!



それが終わると、何故かシマが先に付いたスプーンを持って、逃げ惑う花嫁さん。



追いかけるおば様方。




そして、花嫁さんがシマを落とすと、拾ったおば様がお礼を言ってました。

おそらくザンビア式ブーケトスなのではないかと…


そこまでシマにこだわるのか笑


そして、それが終わると、車に料理の積み込み作業。




その間に私達は今回のお料理をいただきました。


グランナッツとキノコのスープ
グランナッツと葉っぱ
グランナッツと… ←忘れた

グランナッツ尽くしの三種

もちろん、シマ付き!

おば様の手料理はどれもとても美味しいです。
やっぱり、家庭料理が一番美味しいんですよね!

予定では11時にはここを出る予定でしたが、おば様方は余裕の遅刻。


遅れてもあわてない彼女達

15時にお婿さんの家に向かいました。

お婿さんの家にはこれで向かいます。



トラック‼︎

これに雇われ太鼓隊が太鼓を鳴らしながら、アフリカンな歌と鼓と共に、トラックは走っていきます。





たまに太鼓に合わせて、町の人が踊り出す所は、流石アフリカ‼︎


そして、お婿さんの家に到着!

どうやら一台、トラックが道に迷った様で、更にお婿さんの家の前で1時間ぐらい待たされる。

日本だったら、この大遅刻に結婚が破談になってもおかしくない状況ですが、ここはアフリカ。

おそらく向こうも酒を飲んで楽しんでるのでしょう。

そして、ようやく料理をお婿さんの元へ運びます。



私達も運び手に駆り出されました。



この頭に載っけるやつ。とんでもなく難しいのですが、アフリカの人はこれを難なくこなします。
隣のおばさんは「両手を荷物から離して、踊る」という離れ業をやってました。
けど、アフリカでは、出来て当然なのです。

そして、新郎の家の前で、寝転がります。やはり、新郎の家に入るときも謙虚にということなんでしょう…




それが終わると、ようやく食べ物が新郎の家へ。

家に入るのを待ってる間、写真を撮られまくるアジア人3人。

逆に一緒にとってみたw


そりゃ珍しいよね。アフリカの結婚式に日本人がいて、おまけに頭に料理乗っけてるんだもん笑


そして、全て運び込まれると新郎の前で、料理のお披露目です。

包みを開ける時も、手を使いません!



そこは徹底!

そして、一つ一つ新郎の前で披露。

蓋を開けて、料理の説明中

新郎はすごくブスッとした顔をしていますが、別に怒ってるわけではありません。
儀式の時は絶対笑ってはいけないのです。

そして、最後に布に隠れてシマを食べて、ポットを見せます。


シマを食べてる

謎のポット



その意味はよくわかりませんが、おそらく夜のサムシングについてお話してるのだと思います。

それから、おば様のダンス!




踊り狂ってから、再び地面に伏せって、それを新郎が助け起こして終わりです。



おそらくお嫁さんの料理が認められたということでしょう。

この新郎の家の儀式には、お嫁さんは一切入って来ないで、この進行役のおば様が全部やっていました。
認められるまで、敷居は跨げないということでしょうか…



気がつくと夜の19時…

15時には終わる予定が、押しに押して、この時間に…

「まあ、何はともあれ、無事認められたのでいいのかな…」と、あまりの待ち時間に、悟りに近い心境を感じてしまった、ザンビアの結婚。

まあ、好きなだけ歌って踊って飲んで、楽しんで…

きっと彼らにはこれが重要で、人生を楽しむ秘訣なんでしょうね

私たちは、ここでおいとましましたが、まだまだ宴は続いていましたとさ…


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伝統料理の中にはもちろん、イモムシもあります。



日本で出したら、確実に夫への嫌がらせでしょう。

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