訪れる夜は

空の明かりが奪われて

どこの街にも等しく夜が訪れる

音も

匂いも

空気も



あの時とは何1つ同じではない



あの、人が行き交う雑踏を

湿っぽい空気を

凍るような手先の痺れを


等しく夜は訪れても

あの夜とは何1つ同じでなくて

あの人も今は遠い朝日の向こうだ



あの匂いを求めて

胸いっぱいに空気を吸い込むけど

ただただ異国の風の匂いしかしなくて

寂しさと嬉しさに鼻を、すんっと言わせるんだ

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