一年の計は元旦にあり。テーブルマウンテンから帰れない!事件【世界一周13ヵ国目南アフリカ】

2018年1月1日


皆さま、新年明けましておめでとうございます!ちょっと時差あるんだけど…



無事、年越しを念願のケープタウンで迎えた私は今、






テーブルマウンテンで遭難してます。




そもそも、どうしてこうなったか経緯を説明しようと思います。


一夜明けて、宿を「キャット&ムース」に移動した私。



そこには、年明けをケープタウンで過ごした大量の日本人がいました。



当初の予定では、今日は眠いし二日酔いだし、のんびり過ごす予定でした。


お昼ご飯が終わって、泊まっている人と話していると、続々と日本人が帰ってきます。



どうやら、皆さん宿から歩いて「テーブルマウンテン」や「ライオンズヘッド」に行ってきたようです。


6時間ぐらいで行って帰ってこれるよ!
綺麗な格好で登っている人、いっぱい見かけたよ!




最初はやる気がなかったけど、一年の始めを宿でダラダラ過ごすっていうのも、なんか違う気が



そう、「一年の計は元旦にあり」年初めをそのように過ごす事は、私の性に合いません!



そんなんで、宿に泊まっていたあきらさんと一緒に、テーブルマウンテンへハイキングに出かけました。



テーブルマウンテン


ほんの散歩気分でした。

その証拠に、サンダルで登っている黒人を見かけた人がいたので、あきらさんに至ってはサンダルで登山する事にしたようです笑
水もペットボトル500mlしか持ってなかったです。



宿から歩いて30分。ケーブルカー近くの登山道に到着!

実はですね。テーブルマウンテンの登山道は何通りかあります。


30過ぎてもやんちゃがおさまらない私達は、無謀にも過酷な道の方を選択してしまいました。



地元民もバックパックとスニーカーの軽装で、挑もうとしていました。


いけるでしょう!ショートカットだし!

赤:私達の登った道
緑:普通の人が登るであろう道






結果から言うと


「とても後悔しています」

あれは登山と言うか、ロッククライミングに限りなく近いです。


こんなんじゃないもっと過酷な道
過酷過ぎるところは、余裕なくて撮れなかった…





えっ?どこに足かけて登るんですか?って所もあるし、腕の力だけで登らないといけない所もある。

もちろん命綱無しで!


そんな装備持ってないし、あきらさんに至ってはサンダルです。
滑ったら一発でお陀仏な道が、1時間ぐらい続きました。


高所恐怖症な私は、引き返したかったのですが、「ヤバイこの道!」と思った時には、もう引き返すのも怖いぐらいでした。
もう必死こいて登るしかないです。


唯一の救いは、モロッコのトドラでロッククライミングの練習をしたので、勝手がわかったことぐらいかな…笑

時刻も気づいたら、18時30分を回っていて、太陽が沈むか、私達が登り切るか、追いかけっこでした。
お水なんて開始1時間でなくなってます。





途中で、登った人の雄叫びなのか「ウワー」っと悲鳴に近い叫び声が聞こえました。
先に登ったスペイン人の声かな?私は「そんな余裕ないよ!」と思いながら、登りました。




私はそんな状態ですが、あきらさんはスリッパでひょいひょい登っていきます。
言っておきます。あり得ないです…




あきらさん曰く、厚底で脱げづらい優秀なスリッパらしいのですが、スリッパはスリッパです。

私の方が先にへばって、何度も休憩させてもらったし、登り方がわからない崖は先に登って、お手本してもらいました。



きっと、あきらさんの前世は修験道の方ではないでしょうか



テーブルマウンテンの最後の崖に差し掛かりました。ほぼ90°の崖です。
私達の道はここで、崖を迂回するルートになります。



崖には、1組のロッククライマー達が挑んでいました。

一人の青い服を着た男性が、ロープで明らかに不自然な形で吊り下げられていました。どうやら、失敗して気絶してしまったようです。生きてはいるようで、時々痙攣するように動いています。


時刻は19時。
とりあえず、私達も登らなければ真っ暗闇の中、携帯の明かりを頼りに登らなければならなくなります。
そもそも彼らは90°の崖の途中にいて私達より、装備の無い私達が助けるのは不可能でした。

とりあえず、自分達の事で必死だったので、そこは申し訳ないがスルーさせてもらって、迂回ルートを登りに行きました。助けも求めてなかったので、レスキューも既に呼んでいるのでしょう。
とても気になりましたが、私達が登れない位置に彼らは居ました。




景色だけはキレイなこの過酷なルート

そして、迂回ルートを歩く事30分。
ようやく頂上に到着しました。






看板があったので、見てみるとextremely dangerous route と書いてありました。






今年はやんちゃはやめようと心に誓いました。


登り切った山の神様、あきらさん
足元はスリッパです

二人とも、激しく体力を消耗してたので、お水と糖分補給!


ミルクケーキを食べました

それから、夕焼けを見ながら、ロープウェイの長蛇の列に並びました。
余計はお金使いたく無いけど、遭難はしたくないです!



テーブルマウンテンの夕日…

季節は夏ですが、頂上はとんでもなく寒いです。上着は持ってましたが、下は短パンです。

あまりに寒いので、途中ホットチョコレートを飲みながら、待ってました。




それにしても、なかなか列が進まないです。



と思ったら、アナウンスが…

どうやらロープウェイが止まってるようです。
故障かな?


いずれにせよ、ロープウェイは全く動いてないようです。
とりあえず、寒さで死にそうだったので、Wi-Fiラウンジに逃げ込みました。
他の人も諦めて、ラウンジは逃げ込んでいて、一人のスペースが直径1mもないぐらいでした。さながら、震災後の帰宅難民状態。




テーブルマウンテン頂上のWi-Fiはサクサクで、ネットサーフィンをしながらひたすらに待ちました。





夜10時。


最早本日中に帰れるかもよくわからないです。


ケープタウンの夜景
凄い綺麗だったけどね…


遂に、水が無料で配られ始めました。


「新年早々ロープウェイの故障で遭難なんて、今年はどんな一年になるんだろうね」とか笑いながら、話していました。




近くの黒人がこの事がニュースになってるという事で、私も「テーブルマウンテン」で検査してみました。



出てきたニュースで、私達はようやく真実を知る事になりました。



クライミング中の男性2人が死亡していたのです。





そう、紛れもなく私達が見たのは、その現場でした。



今考えると、あの叫び声は…



それ以上考えられなかったです。
新年から、とんでもないものを見てしまったようです…


恐怖に震えていました…



夜11時半頃にようやくレスキュー完了のアナウンスが来て、それからロープウェイに再び並びました。
救急用のブランケットが配られて、それに包まりながら、自分達の順番を待ちました。


列に並ぶ人を見るとジョークを飛ばしあったり、明るいです。
日本だとこういう事をすると不謹慎に思われるし、そもそも、皆んなの顔がお葬式状態なはずです。

死生観の問題でしょうか。




良いか、悪いかは置いておいて、その時の私達は明るい外人達に救われました。
多分、震災が起こっても、彼らは私達と全く別の反応をするのでしょう。

ブランケットを外で待ってる人に回してあげて、1日から2日に変わる瞬間にロープウェイに乗り込みました。

降りて、緊急のシャトルバスが運行されていたので、待ちましたが、中々来ない!

寒いので、再びブランケットをもらい待ちましたが、全然来ないです。


タクシーも足元を見てきて、200ランドもしました。
不幸にかこつけてふんだくろうとする奴に、金を払いたくなかったので、歩いて帰ることにしました。



ようやく宿について時計を見ると1時半でした。

それから、ラーメンを作って食べました。疲れていて、何か食べ慣れたものを、食べたかったですしね。

それから、すぐに就寝しました。


そんな感じで、怒涛の元旦が終わりました。

後々聞いたら、隊員の方が私達が通ったルートで亡くなってるそうです。

私が言いたいのは要するに、「そっちのルートはやめとけよ!」という事です。




あきらさんはよくサンダルで登ったと思います。

「一年の計は元旦にあり」と言いますが、これが一年も続いたら私の身は持ちません。平和に過ごせる事を祈っています。





そして最後に、テーブルマウンテンで亡くなった2人の方には謹んで、ご冥福をお祈りします。


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